ふたつに空を分かち 身体を雷鳴が駆けぬけてゆく

ゴゴゴゴゴッーと突然の地響き。
俺は隣にいたTさんにおもわずすがりついていた。
どうやら近くに雷が落ちたようだ。
この天候はさしずめ春の嵐といったところか。
突然の夕立に一本だけの傘。
誰かとこうして相合傘なんてひさしぶりだ。
Tさんの息遣いが聞こえるよう。
二人の距離を近づけてくれるなんて、
春のお天気のきまぐれも悪くはない。
そう感じた日曜の夕暮れなのでした。